SEAnews 2005-04-08 ArtNo.35322

【ニューデリー】Nokiaの工場建設計画発表はゴールド・ラッシュのスタートを告げるもので、今後米国、欧州、中国、韓国のプレーヤーがインド・テレコム市場に殺到するものと見られる。インド政府は2005－06年だけで9億米ドルの外国直接投資(FDI)が同部門に流入するものと予想している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月7日伝えたところによると、政府筋は「次はMotorolaではないか」と予想した。Motorolaは大蔵省と製造拠点を設ける問題を協議しており、手始めにカルナタカ州Bangaloreに研究開発(R&D)業務を手がける『Motorola Lab』を設ける。向こう数ヶ月内にMotorolaの世界業務を担当するＣＥＯがインドを訪れ、製造拠点に関する発表を行うものと予想される。
国営電話会社Bharat Sanchar Nigam Limited(BSNL)も携帯端末の製造に乗り出すことを計画、CDMAハンドセット及び固定無線端末(FWT:fixed wireless terminals)合弁製造のパートナーとして中国企業2社、ZTE CorporationとHuawei Technologiesをリストアップした。
ＺＴＥはGurgaonに近いManesarに4000平米以上の独自の製造施設を設ける計画を発表している。目下のところ同施設はＲ＆Ｄ業務を手がけているが、ＺＴＥは追ってCDMA／GSM／広帯域機器、そして携帯電話端末も製造することを計画している。
ラジャスタン州Kukasの既存施設に5000万米ドルを投じＧＳＭベース・ステーションを製造する計画を発表したスウェーデン企業、Ericssonは、アウトソーシング・パートナーと携帯電話端末を製造する可能性も検討している。
LG Electronics Indiaはマハラシュトラ州Pune付近のRanjangaonにＧＳＭ携帯電話端末の新製造施設を設け、当初年間100万ユニットを製造する計画だ。
フランス企業Alcatelは、地元合弁パートナーIndian Telephone IndustriesのRae Bareilly工場にＧＳＭセル式電話製造ラインを増設する計画を発表した。同社はCentre for Development of Telematics (C-DOT)と共同でチェンナイに無線広帯域サービスのＲ＆Ｄセンターも設ける計画だ。
政府筋によると、この他にも少なからぬプレーヤーが製造施設を設ける計画を通信省に提出している。
インド・セル式電話協会(Indian Cellular Association)の調査によると、毎月200万人近い新規携帯電話ユーザーが加わるインドは、低コストな労働力を含むその他の経済要因から見ても、製造拠点として中国に優る条件を備えている。通信省はまた、インドに製造拠点を設けるベンダーには、ＢＳＮＬが優先的に納入契約を発注する可能性を示唆している。