SEAnews 1995-02-02 ArtNo.356

【クアラルンプル】三菱自動車の輸入・組立・販売を手掛けるヤハヤ・アハマド会長に率いられるＧａｄｅｋ(M)Bhd(ｶﾞデ)は、日系コンソーシアム(大成／鹿島／清水／間組)に加わりクアラルンプル国際空港(KLSE)の主要工事を最近請け負ったプルナス・プレシジョン・エンジニアリング＆コンストラクションSdn Bhd(ﾌﾟﾙｽﾍﾟｯｸ)の買収を目指しているようだ。
天然ゴムやパーム油の栽培／流通も手掛けるガデ社にとってもしプルスペックの買収計画が実現するなら、建設市場進出への強固な足場を得ることになる。ヤハヤ会長は最近、ガデがトレンガヌ州のクニル湖を一大観光リゾートに開発する100億Ｍドル・プロジェクトの主要なデベッロッパーになると語ったが、アナリストはプルスペックの買収はクニル湖開発計画の一環と見ている。ヤハヤ氏はディバーシファイド・リソーシズBhd及びコルゲーテッド・カートン・プロダクツBhdの会長を兼務している。プルスペックは2年前に発足して以来、ＫＬＩＡ事業以外に3億2000万Ｍドル以上の契約を受注、目下5000万Ｍドルのウトゥサン・ムラユ本部ビル第3期工事や1億2000万Ｍドルのムナラ・エッソ建設事業を進めている。しかし、マレーシア政府は民営化事業請負会社の資本構造の変更を一定期間認めぬ方針を発表しており、消息筋は、ガデ社がプルスペック社買収計画を実現するためには政府から同新指示の目こぼしを得る必要が有ると指摘している。(ST:2/1)