SEAnews 1995-10-27 ArtNo.3682

【シンガポール】シンガポールの国産非石油製品輸出は8月の19.2％の成長に続き、9月も18.6％と好調な成長を記録、シンガポール製品に対する海外需要が依然強いことを裏付けた。
貿易開発局(TDB)が25日発表したところによれば、同月の総輸出は11.7％、輸入は9.4％、再輸出は6.2％、それぞれ成長したが、石油製品輸出は8月の－14.2％に続き、0.3％の落ち込みを見た。総輸出の成長率は7月の16.1％、8月の14.5％と持続的鈍化傾向を見せているが、アナリストらは国内経済が過去2年にわたった高度成長から軟着陸体勢に入ったことを示すものとして歓迎、今年通年の国内総生産(GDP)成長率は8％強、製造業成長率は9％強と予想している。ちなみに昨年のＧＤＰ成長率は10.1％、製造業成長率は13％に達していた。
9月の国産非石油製品輸出はマイクロコンピューター、ディスク・ドライブ、プリント基板、プリンター、キャパシター、無線電話受信機、ビデオカセット・レコーダー及びこれらの部品により牽引された。輸出先では米国向けが22.3％の拡大を見、28億4000万Ｓドルを記録した他、対日輸出が7月の53.2％、8月の56％に続き65.8％の大幅増を記録、9億2000万ドルに達した。欧州向けは8.5％増の17億1500万Ｓドル、マレーシア向けは4.4％増の12億7700万Ｓドル、香港向けは7.9％減の5億5700万Ｓドルだった。
一部のアナリストは対日輸出のこうした増勢がいつまで続くかに懐疑的だが、今年第2四半期の日本企業の投資約定額は4億2800万Ｓドルと、4倍以上の急増を見ており、これら当地に進出した日系企業による本国への製品輸出が今後も拡大しそうだ。(ST,BT,LZ:10/26)