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2006-09-04 ArtNo.38374
◆今年のステンレス・スチール輸出15-20%アップ
【ムンバイ】インドのステンレス・スチール製造業者は、市場環境の変化に伴う価格競争力の改善を梃子に2006-07年に輸出を15~20%拡大するものと見られる。
インディアン・エクスプレスが8月31日報じたところによると、インド・ステンレス・スチール開発協会(ISSDA:Indian Stainless Steel Development Association)のN C Mathur会頭はロイター通信のインタビューに応じ、インドの今年のステンレス・スチール輸出は昨年の約50万トンから15~20%増加すると見通した。同氏によると、ステンレス・スチールのニッケル含有率は国際的に約8%だが、インドのそれは1~4%に過ぎない。インドのステンレス・スチール・メーカーは1980年代後半にニッケルが値上がりした際、ニッケルの使用量を減らし、マンガンと銅を代わりに用いるようになった。
インドにはニッケル鉱山は存在せず、主にステンレス・スチール製造のために、毎年2万5000~3万トンのニッケルを輸入している。ステンレス・スチールの国内生産量は昨年の170万トンから2015-16年まで年率10~12%の成長を遂げる見通しだ。
ニッケル価格が世界的に高騰する中、インド製ステンレス・スチールのコスト競争力が増している。ニッケル価格は在庫の減少と中国の需要増で先週は過去最高の2万9950米ドルに達した。
ステンレス・スチールのトン当たり価格は世界的に1500~3000米ドル、これに対してインドの国内価格は1500~2000米ドルとなっている。
世界的にステンレス・スチールは主に産業用途に用いられているが、インド製ステンレス・スチールは主に家庭用品や台所用品の製造に用いられている。
Deutsche Bankが先週発表した報告書によると、Inco社のニュー・カレドニア工場の操業の遅れから、世界的なニッケル不足は2010年終わりまで持続するものと見られる。このためインド産ステンレス・スチールはある種の領域で引き続き好需要を享受する見通しと言う。
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