SEAnews 2006-12-11 ArtNo.38828

【ニューデリー】仏伊資本の半導体製造会社ST Microelectronics(STM)は来年インドに2000万から3000万米ドルを追加投資、スタッフも1300人ほど増員する計画だ。
エコノミック・タイムズ、デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12月8／9日報じたところによると、STMは8日、Dayanidhi Maran情報技術通信相の立ち会いの下、『STi5107』と命名された初のメイド・イン・インディア・チップを御披露目するとともに以上の発表を行った。標準定義有料ＴＶ(standard definition pay TV)セット・トップ・ボックス用『STi5107』は、先進的なセキュリティー機能を備えたロー・コストなMPEGデコーダー(解読)チップで、地元ハードウェア産業の主要な成果と言える。STMは、ウッタルプラデシュ州Greater Noidaに設けた同社にとって欧州以外では最大規模のデザイン／研究開発(R&D)センターで同チップのコンセプトを立案した。同社はカルナタカ州Bangaloreにもデザイン・センターを設けている。STMのThierry Tinagaud副社長によると、インドは有料TVの成長市場と目されている。
STMはインドにおける職員を現在の1700人から3、4年内に3000人に増員し、Greater Noidaのデザイン・センターを一層拡張する。同社は10ヶ月ほど前に向こう2年間にインドに3億米ドルを投資する計画を発表していた。
しかしSTMのAlain Dutheil副会長兼CEOは少なくとも向こう5年間にインドにチップ製造施設を設ける計画はないことを改めて確認した。それによると、同社は既にイタリアに製造施設を設けており、中国に設ける計画も発表している。このため第3の製造施設を設けるとすれば、これら2施設がフル稼働した後になる。
Maran情報技術通信相によると、世界の主要チップ・メーカー25社中18社がインドでチップ・デザインを手掛けており、インドはVLSIデザインの世界的センターになっていると言う。