SEAnews 2006-12-22 ArtNo.38877

【ムンバイ】Mukesh Ambani氏が率いるReliance Retail Ltd(RRL)は耐久消費財小売り市場進出を目指し、地元家電大手Videocon Industries Ltd(VIL)と、カラー・テレビジョン(CTV)／ガラス・シェル／カラー・ブラウン管(CPT)等の購買交渉を進めており、地場小売り市場における史上最大のソーシング契約になるものと注目されている。
インディアン・エクスプレスが12月20日、消息筋の言として報じたところによると、RRLはVILから調達したCTVを、傘下の小売りチェーンを通じてReliance商標で販売するものと見られる。RRLは2010年までに全国に1万店の店舗を展開することを目指している。
RRLが調達するCTVとCPTの具体的数字は明らかでないが、VILのCTV販売が大幅に増加するものと予想される。VILは現在、フラッグシップ・ブランド、Videoconの他、山水、東芝、ヒュンダイ、アカイ、ケンスター、エレクトロラックス、ケルビネーター商標で年間300万台のCTVを販売している。ちなみに業界リーダーのLG Electronics Indiaの年間CTV販売台数は55万台前後と見られる。
Housing Development Finance Corporation(HDFC)のDeepak Jassani小売り市場調査主任によると、RRLは、ロー・エンド市場に適したものとしてVILのCTVを選んだものと見られる。RRLは手強い交渉相手のため、VILが同取引で実現できる利益マージンはそれほど大きくない見通しと言う。しかし消費者用電子／ＴＶ製造業者協会(CETMA:Consumer Electronics and TV Manufacturers Association)のSuresh Khanna事務局長は「VILとRRLの交渉が妥結すれば、VILのトップラインの伸びばかりでなく、市場全体の成長が加速される。RRLは膨大な小売店網を展開するものと見られ、VILのボリューム販売は大幅に拡大するだろう」と指摘した。
RRLは全国784シティーと6000タウンに『Reliance Fresh』店を設ける他、耐久消費財の小売店舗を全国に展開することを計画していると言う。