SEAnews 2007-02-21 ArtNo.39105

【ムンバイ】インドの地元家電メーカーVideocon Industriesは14日、10億6000万ユーロを投じて液晶ディスプレイ(LCD)パネル製造工場をイタリアに建設すると発表した。
ビジネス・スタンダードが2月15日報じたところによると、同ＬＣＤパネル工場は150エーカーの敷地に建設され、約1000人を雇用、年間576万枚のＬＣＤパネルを製造する。Videoconは同事業のために、3億ユーロを自ら拠出する他、7億ユーロを銀行から借り入れる。また、イタリア政府が1億8000万ユーロ、地方機関が4000万ユーロを、それぞれ援助する。
Videoconは2005年、家電メーカーThomsonがイタリアに所有していたブラウン管(CRT)工場とＣＲＴ研究開発施設をイタリア政府から6500万ユーロの資金援助を受けて買収した経緯がある。同社はこの工場を3億ユーロかけて改修し、さらにプラズマテレビの研究開発に1億7100万ユーロを投資した。現在、同工場はＣＲＴテレビ、ＬＣＤテレビ、プラズマテレビ130万台の製造能力をもつ。
CRTの製造で世界最大手になったVideoconは、ＬＣＤパネル領域においてもプレゼンスの拡大に本腰を入れる構えだ。同領域はテレビ部門の中で最も急速に伸びており、アナリストらは、今後4～5年間にＬＣＤテレビは平均70％の成長を遂げると予測している。
他方、VideoconによるイタリアMagaldi Power SpAの買収交渉も最終段階を迎えている。ビジネス・スタンダードは2月14日、インド訪問中のEmma Boninoイタリア通産相の話として、Magaldi Group傘下のMagaldi Powerの買収交渉が近く妥結すると伝えた。Magaldi Powerはボトムアッシュハンドリングシステム(発電用固形燃料ボイラー炉底部の灰処理システム)を販売している。VideoconのVenugopal Dhoot会長は、この件についてコメントを避けている。