SEAnews 2007-06-13 ArtNo.39593

【ムンバイ】年商43億米ドルのHero Groupに属するHero Motors Ltd(HML)は、株式会社キリウ及び住友商事と自動車部品の鋳造と機械加工を手掛ける合弁会社Munjal Sumi Kiriu Limited(MSKL)を設立することで合意、覚え書きを交換した。
UNI通信が6月11日報じたところによると、キリウの中川敏男社長とHMLのO P Munjal重役(MD)が先週調印した覚書の下、MSKLは自動車用ディスク・ブレーキ、ドラム、ナックル等を製造、スズキ、日産、トヨタ等、インドに進出した日系自動車メーカー等への供給を目指す。合弁会社にはHMLが66.6％、キリウ住友が33.4％、それぞれ出資する。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12日伝えたところによると、HMLのRajesh Gulati財務担当重役(CFO)は、今回の合弁事業に伴い同社は上記日系企業の他、General MotorsやMahindra、さらには海外の自動車メーカー等納入先を物色している。また合弁事業に伴い100クロー(US$2439万)の追加投資を準備している。
まもなくGMに対するディスク約100万ユニットの納入契約がまとまるものと見られ、向こう2、3ヶ月内にさらに多くの契約が得られる見通しだ。Continental AG、Valeo、Bosch等海外のメーカーに対するディスク納入交渉も続けている。ブレーキ・ディスクとナックルの製造は6ヶ月前にスタート、キャパシティーは現在の3万トンから4～5年内に10万トンに拡大する。同拡張に伴い年間売上げは600～700クロー(US$1.46億-1.71億)に拡大するものと見られる。
住友商事グループのキリウ(本社栃木県足利市)は韓国、中国、タイ、インドネシア、メキシコ、米国に工場を有する。
一方、インディアン・エクスプレスが11日伝えたところによると、デリー拠点のHMLは、BMW製800ｃｃモーターサイクル・トランスミッションに使用するギアの製造契約を獲得した。Munjal氏によると、今年9月までにサンプル検査を受けた後、当面8000～1万ユニットをBombardier-Rotaxに納入する。後者はBMWにトランスミッションを納入している。
昨年300クロー(US$7317万)の年商を実現したHMLは欧米方面からの4億米ドルほどの手持ち契約があり、これらにはトランスミッション・ユニットの製造や250～500cc芝刈り機の組立契約が含まれると言う。