【コルカタ】ルピー相場の上昇が持続する中、LG、Samsung、Videocon、Whirlpool等のシロモノ家電メーカーは、それぞれ輸出戦略に見直しを加え、乗り切りを図っている。
エコノミック・タイムズが6月19日報じたところによると、Samsungは輸出向け製品を5～10％値上げした。Ravinder Zutshi重役(DMD)によると、同社は先週、バングラデシュやスリランカ等、南アジア地域協力連合(SAARC)諸国向けテレビと冷蔵庫を値上げした。これは輸出マージンの下降に対応したもので、同社は2007年の150クロー(US$3659万)の輸出目標は変えていないと言う。
消費者用電子製品テレビジョン製造業者協会(CETMA:Consumer Electronics and Television Manufacturers Association)のSuresh Khanna事務局長によると、もしルピー高が続けば、15％の業界通年の輸出成長目標実現は難しくなる。2006年の輸出は2000クロー(US$4.88億)だったが、今年の成長率は10％を下回る可能性があると言う。
LG IndiaのJatin Madan輸出主任によると、国際市場においてはインドネシアや中国との厳しい競争に直面している。同社はルピー相場の変動に合わせ、製品を値上げ、ある種の市場では製品のリポジションを通じ、売上げ向上を図る。通年の20％の輸出成長目標に変わりはない。主な輸出先は中東、アフリカ、欧州で、昨年の同社の輸出売上げは1億7500万米ドルを記録したと言う。
Videocon GroupのVenugopal Dhoot会長は「2008年までに輸出売上げを2倍に拡大することを目指しており、今年の目標は800クロー(US$1.95億)。主要な輸出品はテレビ、主要輸出市場は欧州と中東」と語った。
Whirlpool of IndiaのTamal Kanti Saha副社長によると、同社は四半期ごとに輸出価格を設定しており、現在海外の顧客と価格問題を協議している。カレンダー・イヤー2007年の輸出目標は前年比20％増の220クロー(US$5366万)に据え置いている。主要輸出先は中東、欧州の一部諸国、東南アジア、そしてロシアと言う。