SEAnews 2007-08-27 ArtNo.39917

【ムンバイ】ウッタルプラデシュ州政府は22日、前日に発生した『Vyapar Bachao Sangh(VBS:商店互助組合)』／『Udyog Vyapar Mandal(商業曼荼羅)』メンバーによるReliance Retail Limited(RRL)及びRPG Groupの小売店舗襲撃事件を深刻に受け止め、LucknowとVaranasi両市のReliance Fresh及びRPG傘下Spencerを含む大型小売店舗全てに営業停止を指示した。
インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダードが8月23／24日報じたところによると、ウッタルプラデシュ州のMayawati首席大臣はShashank Shekhar Singh長官(首席大臣官房)を長とする5人のメンバーから成る専門委員会に、事件の調査と組織部門小売政策の再検討を指示した。専門委員会には住宅部／内務部／農業部／保健部の次長が参加する。
RRLオフィシャルは「ウッタルプラデシュ州の治安状況に鑑みLucknowとVaranasiの店舗の営業を暫時停止した。状況が鎮静するのを待って営業を再開する」と語った。
社会党(Samajwadi Party)国会上院議員で、VBS会頭を務めるBanwari Lal Kanchal氏に率いられるグループは客を装ってLucknow及びVaranasiのReliance Fresh店舗2店とSpencer's Daily7店に進入した後、略奪を行ったとされる。
RRLオフィシャルは、「損害の額は明らかでないが、少なくとも10店舗が影響を受けた。Lucknow／Varanasi／Muradabadを含むウッタルプラデシュ州の14都市に今年末までに100店舗をオープンする予定だったが、拡張計画は大幅に遅延せざるを得ないだろう」とコメントした。
RPG EnterprisesのSanjiv Goenka副会長は「ウッタルプラデシュ州政府からはまだ何の通知も受けておらず、詳細は分からない」と語った。
首席大臣府のShailesh Krishna一等書記官は、「VaranasiとLucknowの県庁(district administration)は、法と秩序を維持する能力を備えている」、「営業停止指示はモールには適応されない」、「営業再開許可は専門委員会の報告を受けた後に出される。それには1ヶ月を要する可能性がある」等と語った。また州政府のVijay Rai課長補佐(広報担当)によると、両市以外の州内の他の地域にまで営業停止措置を適応するか否かも専門委員会の報告を待って下される。同氏は「決定は早急に下される」との見通しを示した。
一方、暴徒を指揮したとされるKanchal上院議員は23日記者会見し、「地元商店主はウッタルプラデシュ州内における大規模店のチェーン展開を一切許さない。特定のチェーンではなく全ての大型小売チェーンの営業に反対する。反対運動はこれらの大型店が州内から撤退するまで続ける」と語った。
大型小売チェーンが地元商店主や政治グループの攻撃に直面したのは今回が初めてではなく、Reliance Retailに限っても、今年初にジャールカンド州Ranchi、そしてマドヤプラデシュ州Indoreで、店舗が略奪され、先週は西ベンガル州Uttarparaの店舗が草の根会議派(Trinamool Congress)や進歩連合(Forward Bloc)の支持者と見られるグループに襲撃された。
ウッタルプラデシュ州政府は今月3日に、農業インフラ投資政策(Agriculture Infrastructure and Investment Policy)を発表したばかりだが、早くも実行を見合わせる方針を明らかにした。新政策は農業部門を民間投資家、取り分け大手小売企業に開放し、小売企業が直接農民から農産品の買い付けを行うことを認めている。新政策はまた契約農業を認め、ウッタルプラデシュ州農業市場取引局(UP State Agriculture Marketing Board)が経営する水田の外側の土地を農民が売却することを許している。Mayawati首席大臣は、州政府情報部から農民の60％以上が新政策に反対しているとの報告を受け以上の方針を決めたと語った。