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2008-01-28 ArtNo.40517
◆AP州カキナダにUS$127億投資流入
【カキナダ】コロマンデル海岸に位置するアンドラプラデシュ州のKakinadaには、年間原油処理能力1500万トンの製油所と石油化学プラントをアンカー・テナントとする特別経済区(SEZ)の他、肥料工場、専用港、造船・石油ガス掘削設備製造施設等の建設が計画され、総投資額は5万クロー(US$127.1億)以上にのぼる見通しだ。
ビジネス・スタンダードが1月24日伝えたところによると、地方政府幹部は同紙に以上の見通しを語った。カキナダSEZの共同開発業者でもある国営石油ガス探査開発会社Oil and Natural Gas Corporation(ONGC)は2万6000クロー(US$66.08億)を投じてカキナダSEZ内に製油所と石油化学コンプレックスを設ける計画で、既にSEZ用地として8000エーカーの土地を買収している。
石油化学プラントは、Reliance Industries Ltd(RIL)がKrishna-Godavari(KG)海盆D6ブロックで発見した大型ガス田から天然ガスの供給を受ける。その実、上記のプロジェクトは何れもRILのガス田発見を契機に計画されたもの。カキナダには1990年代初めに化学肥料プロジェクト2件が計画されるまでは、近代工業は全く存在しなかった。しかし今や同州Visakhapatnamとともに20万クロー(US$508.32億)の石油/化学/石油化学投資地域(PCPIR:petroleum, chemicals & petrochemicals investment region)のツイン・ハブも務めている。ヴィサカパトナムからカキナダに連なるPCPIRは陸上部をカバーするに過ぎないが、KG海盆沖合にも石油/ガスの探査開発に関わる同規模の投資が行われるものと見られる。
カキナダにおける投資の大きな部分がRIL自身によりなされる見通しだ。消息筋によると、RILはNagarjuna Fertiliser and Chemicals Ltd (NFCL)とGodavari Fertiliser and Chemicals Ltd (GFCL)が経営する2肥料工場やKakinada Seaports Ltdが経営する港湾を買収する機会を探っている。
またLarsen & ToubroやDubai Portsを含む少なからぬ企業がカキナダに造船所を建設することを検討している。造船所はオイル・リングの建造や補修も手がける。オイル・リグは3~4年ごとに補修を必要とし、現在はドゥバイやシンガポールで補修を受けている。この種の造船所の建設には4000クロー(US$10.17億)を要するものと見られる。
こうした中で年金生活者の楽園と称されたカキナダの地価はここ数年で2倍に上昇、生活コストも数倍に跳ね上がった。しかし同時に就業機会も拡大している。10年前にカキナダ港の民営化に対する反対運動を指揮した地元社会運動家のTatavarty Srinivasa Rao氏は「これは地元民に恩恵を及ぼす方法の1つだ。工業化と訓練の機会を創出する大きな潜在性が望める」とカキナダの将来に期待を表明した。
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