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2008-02-13 ArtNo.40593
◆Moser Baer、US$15億投じ薄膜太陽電池製造能力拡張
【ニューデリー】光学ディスク製造会社Moser Baer India Ltd(MBIL)は15億米ドル以上を投じ、薄膜太陽電池(thin-film photovoltaic)製造能力を向こう2年間に現在のプロジェクト・キャパシティー40MW(メガワット)から600MWに拡張する。
エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダードが2月11/12日伝えたところによると、拡張計画の一環としてMBILの完全出資子会社PV Technologies India(PVTI)は、米国拠点の設備メーカーと主要機械設備の購入覚書を交換した。MBILのRatul Puri重役(ED)が語ったところによると、拡張計画に伴い同社は薄膜太陽電池製造業界の世界的リーダーになることができる。薄膜太陽電池の世界市場は現在の250MWから2010年までに2GW(ギガワット)、50億米ドルに達する見通しで、MBILはその30%のシェアを占めることになる。
薄膜太陽電池はテルル化カドミウム等、光吸収性を有する様々な素材により作られ、結晶シリコンや多結晶シリコンを用いた従来の方式に比べ太陽エネルギーを電力に転換するコスト効率が良い。
薄膜太陽電池はシリコン・ウエハーに比べ転換効率そのものは50~70%劣る。従って同じ電力を得るには50~70%大きな表面積を必要とする。しかしコストを50%カットできる。世界的にシリコン・ウエハーが依然主流だが、薄膜太陽電池は熱に強く、インドの気候にも向いている。
MBILはウッタルプルデシュ州Greater Noidaとタミールナド州Chennaiにおける製造能力を拡張する。MBIL傘下の別の子会社Moser Baer Photo Voltaic (MBPVL)は今会計年度末までに結晶シリコンの製造能力を80MWに拡張する。最近複数のプライベート投資家から1億米ドルを調達したMBPVLは太陽電池ビジネスを10億米ドルの大台に乗せることを目指している。
薄膜太陽電池事業の15億米ドル拡張計画は借り入れと自己資本双方を通じて実行する。
市場調査会社BCC Research Analysisによると、世界の太陽電池市場規模は2007年時点の129億米ドルから2012年には322億米ドルに拡大する見通しだ。結晶シリコンは2007年時点では市場全体の89%を占めたが、2012年には79%に縮小するものと見られている。薄膜太陽電池市場は2013年までに年率45%の成長が見込まれ、薄膜太陽電池の太陽電池市場全体に占めるシェアはこの間に10%から19%に拡大が見込まれると言う。
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