SEAnews 2008-03-31 ArtNo.40788

【ムンバイ】有線・無線両方式で広帯域接続を可能にするWiMax(Worldwide Interoperability for Microwave Access)技術は、2009年まではインドのニッチ領域にとどまる見通しだが、2011年までには有線・無線合わせたWiMax接続契約者が690万人に達する見通しだ。
ビジネス・スタンダードとヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月27日、市場調査会社Gartnerの報告を引用し伝えたところによると、WiMAX技術は比較的長距離なワイヤレス・データ通信を可能にし、人口密度の低い地域でも安価にブロードバンド接続サービスを提供できる。このためインド政府は、農村地域における広帯域サービスへの接続手段としてWiMax技術の採用を奨励している。しかし地域ごとにライセンスが発行される移動体通信の枠組みの下で、全国的なWiMax網構築コストは極めて高く、またパーソナル・コンピュータの普及率が依然低いため、広帯域サービスの需要も限られている。こうしたことから、政府の努力は今のところ目立った成果を上げていない。
インド政府は2007年末までに広帯域サービス契約者を900万人に拡大する目標を掲げて来たが、2008年1月現在の同契約者数は340万人と、目標に遠く及ばない。
Gartnerは、移動体通信用周波数域が十分確保されていない現状から2009年以前に大規模なモバイルWiMaxサービスが提供されることはなく、このため大部分のWiMax接続は短期・中期的に固定ワイヤレス用途に限定されると見ている。