【ニューデリー】主要な電子／情報技術(IT)製品メーカーは、ラップトップ／デスクトップ・コンピューターや液晶(LCD)／プラズマTV、その他のIT周辺機器の価格を今年に入って以来初めて引き上げ、ルピー軟化に伴う輸入コスト上昇の相殺を図っている。
ビジネス・スタンダードとヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月3／4日伝えたところによると、LG Electronicsは既にモニターと光学記憶装置の値上げを発表、Samsungも値上げを検討していることを認めている。
パーソナル・コンピューター(PC)コンポーネントのほとんど90％近くが輸入されているが、LCDモニターに関して言えば、最高小売価格(MRP:maximum retail price)をベースに関税が課されるため、問題は一層深刻だ。
世界的にLCDパネルの価格は5％ほど上昇しているが、LGは当面先ず3％だけ値上げ、その後段階的に7～10％の値上げを予定している。LGスポークスパースンはLCD／プラズマTVを2～5％値上げすることを認める一方、携帯電話端末は値上げしないと語った。同社の、LCDモニター付きデスクトップPCは6～8％の値上げが予想され、ラップトップも値上げされる見通しだ。
HP IndiaのRajiev Grover取締役はラップトップPCを13％ほど直ちに値上げし、数日中に他の製品も値上げする考えを明らかにした。
HCL InfosystemsのGeorge Paul上級副社長は、向こう数週間にほぼ全商品の値上げを行う方針を確認した。ZenithのDevita Saraf重役(ED)も具体的値上げ幅は明らかにしなかったが、値上げを準備していることを認めた。
情報技術製造業者協会(MAIT:Manufacturers' Association for Information Technology)のVinnie Mehta常務理事(ED)は、ルピー相場の変動に伴い一部のプレーヤーがIT製品を値上げする可能性を認める一方、こうした値上げは時間の経過とともにニュートラルなものになるだろうと語った。しかしアナリストらは「5～10％の値上げはIT製品の販売に影響を及ぼし、ラップトップ／デスクトップPCが最大の影響を受けるだろう。取り分け中小企業や家庭の購買意欲を減退させる」と指摘した。