SEAnews 2009-04-17 ArtNo.42144

【ムンバイ】地元企業Mahindra & Mahindra (M&M)とBritish Telecomの合弁会社Tech Mahindra(TM)は13日、Satyam Computer Services Ltd(SCSL)の支配権益を首尾良く落札、この日早朝に行われた3社による競争入札は僅か3時間で決着した。
ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが4月14日報じたところによると、SCSL取締役会は、ＴＭの1株58ルピーの買収提案を受け入れ、Larsen & Toubro (L&T)の1株45.90ルピーとWilbur Rossの1株20ルピーの買収提案を棄却した。
SCSLの総発行株式の31％に相当する3億280万株の新株第三者割当(preferential allotment)がTMに対して行われ、TMは1750クロー(US$3.39億)を支払う。TMはその後55日以内に別に総発行株式の20％を公開買付する。したがって買収コストは合計2900クロー(US$5.62億)と見積もられる。同取引は、会社法委員会(CLB:Company Law Board)の認可を待って成立する。
ちなみに上記の落札価格は、SCSL創業者のRamalinga Raju氏が今年1月に長期にわたり粉飾決算を行って来た事実を告白した直前の1株542ルピーに比べれば10分の1に過ぎない。1株58ルピーをベースにしたSCSLの時価総額は5500クロー(US$10.66億)と言うことになる。
インド第7位の情報技術(IT)企業TMは、同買収の完了後、第4位に浮上する。同ランクはSCSLがかつて占めていたものに等しい。
TMの売上げの75％がポンドおよびユーロ建てであるのに対し、SCSLの売上げの75％は米ドル建てで、両社の顧客は重複しておらず、相互補完関係を形成できる。
とは言えナスダック登録のSCSLは米国で多くの訴訟に直面しており、再生後のSCSLの前途は平坦ではなさそうだ。