【ニューデリー】インド政府は、新年度予算案の国会上程を5日後に控えた7月2日午前零時、ガソリン小売価格を1リッター4ルピー、ディーゼル油価格を ｯ2ルピー引き上げた。しかし家庭用の灯油と液化石油ガス(LPG)の価格は据え置いた。
インディアン・エクスプレスとヒンドゥー・ビジネス・ラインが7月2日報じたところによると、インド政府は今年1月28日にガソリンを1リッター当たり5ルピー、ディーゼル油を同2ルピー引き下げたが、今回の値上げでほぼ帳消しになった。
インド商工会議所協会(Assocham:Associated Chambers of Commerce and Industry of India)やインド商工会議所連盟(FICCI:Federation of Indian Chambers of Commerce and Industry)を含む業界組織は、政府財政と石油マーケッティング会社のバランスシート改善に役立つとして、おおむね歓迎している。しかし統一進歩連合(UPA:United Progressive Alliance)政府の一翼を担う草の根会議派(TC:Trinamool Congress)や野党インド共産党マルクス主義派(CPI-M)幹部らは、「必需品価格を上昇させ、庶民の生活を圧迫する」との談話を発表した。
今年初に1バレル30米ドルまで下降した国際原油価格は2009年4－6月の間に、1990年以来四半期ベースでは最高の48％の値上がりを見た。アナリストらは今回の値上げは、卸売物価ベースのインフレ率を0.5％ポイント押し上げるにとどまるものと見ている。