【ニューデリー】インド全国幹線道路局(NHAI:National Highways Authority of India)が募集した全国幹線道路開発計画(NHDP:National Highways Development Programme)下の35件、総見積もりコスト3万9000クロー(US$82.99億)のプロジェクト入札に1件平均15社以上が応札した。昨年は60件、総額6万クロー(US$127.68億)のプロジェクト中僅か13件に応札があり、しかもかなりのプロジェクトにたった1社が応札した。
ビジネス・スタンダードが6月30日報じたところによると、入札申請したものには、Larsen & Toubro、HCC、Soma Isoletコンソーシアム、KMCが含まれる。これまで最終入札に参加するものは5社のみだったが、新方式の下では、最終入札者の上限が撤廃された。
NHAI筋は、「既に22件のプロジェクトの入札資格審査(RFQ:Request For Qualification)が終わり、反応は良好」と語った。それによるとプロジェクトは、いずれも公共民間協力(PPP:public-private partnership)コンセプトに基づきBOT(Build, Operate and Transfer)方式により発注される。BOT契約はまた通行料(toll)方式と、年間給付(annuity)方式に分かれる。
例えば、Jammu／Srinagar間270キロの道路の総見積もりコストは9500クロー(US$20.216億)で、7つに分割して年間給付方式のBOT契約として発注される。ジャム＆カシーミール地区の道路は多くのトンネルを設ける必要があり、コストが嵩む上、交通量が少なく、通行料を徴収しても採算に合わない。このためNHAIが年間給付方式により建設コストを支払う。
インディアン・エクスプレスが30日伝えたところでは、計画委員会(Planning Commission)は、NHAIに対し、財政逼迫の折りから年間給付方式は極力避けるよう求めている。このためNHAIは、通行料方式と年間給付方式を併用した新たな方式の採用を検討している。この方式であれば、政府の財政負担は軽減される。
通行料徴収BOTの場合、建設コストの40％まで『VGF:viability gap funding(実行能力不足補填基金)』の補助を受けられるが、年間給付型BOTの場合、目下のところVGFも利用することができない。しかし新方式の下では、コストの40％までVGFを用い、40％を超える部分についてのみ年間給付方式を用いることを検討していると言う。