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1995-12-09 ArtNo.4240
◆<星>資本/労働力の運用効率大幅に改善
【シンガポール】資本と労働力の効率的運用の指標とされる総合要素生産性(TFP)を基準にシンガポール経済を診断すると、1966-73年の間の国内総生産(GDP)成長率に占めるTFPの貢献度は10%で、また1976-84年の間のそれは7%だったが、1987-94年の間には30%に飛躍、同8年間のTFPの伸びは年率2.6%達している。
シンガポール国立大学(NUS)のエコノミスト、V.V.Bhanoji Rao助教授とクリストファ・リー助教授が7日当地で開かれたASEAN経済協会連合会議に共同で報告したところによると、同3期間のGDP成長率はそれぞれ年率12.5%、8.5%、8.6%となっている。特に87-94年のGDP成長への資本、労働力、TFPの貢献度は各42%、28%、30%と、TFPの貢献が労働力の貢献を上回った。これは最近のシンガポールの経済成長が高品質なマンパワーの投入により牽引されてきたためと見られる。1976年当時は国内労働人口に占める小卒以下の比率が64%、大学高専卒の比率が3%だったが、1994年以降はそれぞれ43%と15%に改善している。こうした傾向は政府のTFP重視策と相俟って今後も持続する見通しだ。
ちなみにこの日他の研究機関から提出された報告書によれば、1950-87年の間のフィリピンの経済成長に対する資本/労働/TFPの貢献度は各87%/24%/11%で、マレーシアの1973-87年の間の経済成長に対する同貢献度は106.9%/16.5%/マイナス1.2%となっている。(ST,BT,LZ:12/8)
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