【ニューデリー】Essar Oil Ltd(EOL)は、銀行界から9億2000万米ドルの融資を認められ、来月中にも関係契約に調印する見通しだ。EOLは、グジャラート州Vadinar製油所の年間原油処理能力を1600万トンに引き上げる拡張計画に同資金を充当する。
エコノミック・タイムズ、インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダードが7月21／22日伝えたところによると、EOLのNaresh Nayyar重役(CEO)はこのほど以上の消息を語った。それによると、ICICI Bank、Industrial Development Bank of India(IDBI)、State Bank of India(SBI)との関係ローン交渉がこのほど妥結した。Reliance Industries Ltd(RIL)のJamnagar製油所から僅か5キロの地に設けられたVadinar製油所の設計上のキャパシティーは年間1050万トンだが、現在の稼働率は133％。拡張計画の総額は16億米ドルにのぼり、2010年12月末までの完成が目指されている。工事は既に35％完成しており、期限内に完了できる見通しだ。
EOLは第2工事にさらに44億米ドルを投じ、2011年12月末までに1800万トンの年間処理能力を追加する計画で、追って第2期工事も着工される。第1期工事のコスト7810クロー(US$16億)の内、2000クロー(US$4.1億)は自己資本、1200クロー(US$2.46億)は内部余剰金、4600クロー(US$9.43億)は借入で賄う。第2期工事の金融アレンジも2009－10年下半期中に完了する見通し。第1期分借入の大部分はルピー建てだが、第2期分は、7億米ドルが外貨建てになる見通しだ。
EOLはVadinar製油所の原料に占める重質原油の比率を現在の70％から75％に引き上げ、ハイコストな軽質及びスイート原油の比率を現在の30％から引き下げる。後者の比率は1年前には40％に達していた。また付加価値の低い重油(fuel oil)の生産も停止する計画と言う。