SEAnews 2009-08-07 ArtNo.42514

【ニューデリー】上場FMCG(fast moving consumer goods)企業は、都市と農村双方の持続的な消費支出の伸びに支えられ、第1四半期(2009/4-6)に平均15％の売上げ増を実現した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが8月4日伝えたところによると、ナショナル証券取引所(NSE)CNX 500企業の同期の売上げが平均8％の落ち込みを見たことを考えれば、景気不振に抗して売上げの伸びを実現したFMCG業界の健闘のほどが窺える。大部分のFMCG企業が二桁成長を実現、ﾜた売上げの増加は販売ボリュームの拡大によるもので、値上げのせいではない。業界筋によれば、都市の消費支出の拡大が顕著で、農村部にまでこうした傾向が見られる。この他、値下げや、新製品の投入、プロモーション活動が、売上げ増加をもたらした。各社は流通網の拡大にも努めている。品目で見ると、ヘアオイル、シャンプー、食品、スキンケア製品の好調が、成長を牽引した。この他、マスマーケット・ブランドに対する需要が強く、海外売上げの好調も成長に寄与した。
Dabur Indiaは同期に過去3年来最高の22％の売上げ増を記録、Godrej Consumerの売上げも22％拡大した。業界リーダーのHindustan Unilever(HUL)は、他社に比べ見劣りするものの、前四半期の－4.2％から＋2％の成長を回復した。
HULのNitin Paranjpe重役(CEO)によると、雨期到来の遅れが、こうした市況に影響を及ぼす恐れはないと言う。DaburのSunil Duggal重役も、「モンスーンは市場に大きな影響を及ぼす要因とは言えない。政府は緩衝在庫や雇用保障スキーム等、雨期の遅れに伴う影響を緩和する少なからぬ手段を保持している」と指摘した。また不作で値上がりが生じれば、それにより利益を得る農民も存在すると言う。