SEAnews 2009-10-09 ArtNo.42731

【ニューデリー】汚職調査局総監(CVC:Central Vigilance Commissioner)は中央調査局(CBI:Central Bureau of Investigation)に対し、Reliance Industries Limited(RIL)とVinod Kumar Sibal炭化水素資源総監(DGH:director general of hydrocarbons)の関係を慎重に調査(discreet enquiry)するよう指示した。
インディアン・エクスプレスが10月7日伝えたところによると、Pratyush Sinha汚職調査局総監は6日に催された意見交換会(Idea Exchange programme)の席上、同紙に以上の消息を語った。それによると、汚職調査局は同局調査主任を含む2つのソースからシバル炭化水素資源総監の疑惑に関して通報を受け、こうした通報が精査に値すると判断、CBIに調査を指示するとともに、そのことをKM Chandrasekhar官房長官にも知らせた。
CBIはことの性質上合法的ではない(not legal in nature)慎重な調査(discreet enquiry)か、法的手続きに則った初歩的調査(preliminary enquiry)及び妥当な調査(proper enquiry)を行うことができるが、CVCは前者を指示した。何故なら、後者の場合、仮に疑惑に何ら根拠がなかった場合、DGHに深刻なダメージを与えるためであり、また前者の場合は疑惑の内容に関してクロス・チェックできるためと言う。
DGHは石油／ガス上流部門を監督する最高ポストで、10月31日に任期が満了するシバル総監については、中央政府が続投させるか、新総監にバトンタッチさせるか、検討中とされる。
Ambani兄弟の弟、Anil Dhirubhai Ambani氏に率いられるReliance Natural Resources Limited (RNRL)は、兄のMukesh Ambani氏が率いるRILと、ガス供給価格を巡り目下法廷闘争中だが、6日、シバル総監とRILの不穏当な関係に関する書類の提出を求める申請を最高裁に提出した。RNRLは同申請の中で、DGHは、RILの4万クロー(US$83.33億)以上にのぼる資本支出を許可する等、RILに対して不当に有利な処理を行って来たとしている。
インディアン・エクスプレスの8日の報道によると、シバル総監は、CBIによる同氏の身辺調査に関して、8日大規模な広告宣伝活動を開始した。それによると、DGHの処理により、国庫はRILから165億7000万米ドルの収入を得ることができるはずで、さもなければ国庫は95億米ドルの収入を得られるにとどまったはずと言う。