SEAnews 2009-10-20 ArtNo.42762

【ニューデリー】黄金の四辺形(GQ:golden quadrilateral)幹線道路を6車線に拡幅するプロジェクトにより多くの民間投資を誘致するため、インド政府は開発業者に提供する補助金の額を2倍に拡大する方針を決めた。
エコノミック・タイムズが10月17日伝えたところによると、陸運幹線道路省幹部はこのほど同紙に以上の消息を語った。それによると、全国幹線道路開発計画(NHDP:National Highways Development Programme)の第5期事業として建設される交通量の少ない道路に対する『VGF:viability gap funding(実行能力不足補填基金)』の補助率が10％から20％に引き上げられる。VGFは公共民間協力(PPP:public-private partnership)プロジェクトの採算性を高めるために政府が民間デベロッパーに提供する補助金で、一定期間に限り政府がコストの一部を負担し、売上げは全額民間デベロッパーが取得することを認める。通常のVGFの補助率は5～10％になっている。NHDP第5期計画下の6車線拡幅工事契約の発注件数はこれまでのところ極めて少ないが、政府補助の拡大により、幹線道路建設計画に弾みがつくものと期待される。
入札規則も緩和しており、この種の緩和にはハイウェイ・プロジェクトからの撤退条件が含まれる。
政府は年間7000キロ、1日当たり20キロの建設を目指しており、陸運幹線道路省は今会計年度中に1万2000キロの契約を発注する目標を立てている。インド全国幹線道路局(NHAI:National Highways Authority of India)は、2012年までのNHDP第5期計画期間に6500キロの6車線GQやその他の交通量の多い主要道の建設を計画している。NHAIはこれまでに5件、合計約900キロのプロジェクトを民間企業に発注した。
陸運幹線道路省は6～8月の間に6車線GQを1日平均17キロ建設することを目指しているが、実際の建設キロ数は1日平均5キロにとどまっている。
Feedback Ventures社のVinayak Chatterjee会長によると、「VGF補助率の20％への引き上げは、確かに民間デベロッパーの参加を促す」と指摘した。
陸運幹線道路省幹部によると、政府は既に6車線ハイウェイ・プロジェクトに対するVGF補助率の引き上げを閣議承認しており、間もなく入札書類にそのことを明記する。
道路部門は今後3～4年間に800億米ドルの投資を必要としており、内450億米ドルは民間部門の投資に依存することになると言う。