SEAnews 2010-05-21 ArtNo.43429

【ニューデリー】第三世代(3G)移動体通信周波数域入札は5月19日、34日、183ラウンドの白熱した競争入札の幕を閉じた。政府はこの結果、当初予想した3万5000クロー(US$76.09億)の2倍近い6万7718.95クロー(US$147.22億)の臨時収入を手に入れ、財政赤字を国内総生産(GDP)の5.5％から4.9％に引き下げることができそうだ。
ファイナンシャル・エクスプレス、デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥーが5月20日報じたところによると、2日後には広帯域無線接続(BWA:broadband wireless access)周波数域の入札が開始され、政府はさらに最低1万4000クロー(US$30.44億)の収入を得られる見通しだ。アナリストらは、今回の3Ｇ入札で、全国22サークルをカバーする周波数域を手に入れた企業が1社もなかったことから、BWA入札は一層白熱したものになると予想している。そうなれば政府はさらに膨大な臨時収入を手に入れることになる。
今回の入札の最大の勝者は各13サークルの周波数域を手に入れたBharti Airtelと、Reliance Communications、そしてAircelの3社で、以下、Idea Cellularは11サークル、Tata TeleservicesとTata Teleservices Maharashtraは合計9サークル、Vodafone-Essarも同じく9サークル、唯一の新参者S Telは3サークルを、それぞれ手に入れた。しかしEtisalat DBとVideoconは1サークルも獲得できなかった。
既存移動体通信サービス会社の中では、ノルウェーのTelenorが67.25％の権益を握るUninorだけが入札に参加しなかった。
一方、全国22サークルの周波数域を入札に参加することなく割り当てられ、1年以上前から3Ｇサービスを開始している国営電話会社Bharat Sanchar Nigam Ltd(BSNL)は、今回の落札価格に準じて、1万185.90クロー(US$22.14億)を政府に支払わねばならないことになった。
各サークルの落札価格は①デリー3316.93クロー、②マハラシュトラ州Mumbai3247.07クロー、③カルナタカ1579.91クロー、④タミールナド1464.94クロー、⑤アンドラプラデシュ1373.14クロー、⑥マハラシュトラ1257.82クロー、⑦グジャラート1076.06クロー、⑧西ベンガル州Kolkata544.26クロー、⑨ウッタルプラデシュ西514.04クロー、⑩ウッタルプラデシュ東364.57クロー、⑪パンジャブ322.01クロー、⑫ラジャスタン321.03クロー、⑬ケララ312.48クロー、⑭マドヤプラデシュ258.36クロー、⑮ハリヤナ222.58クロー、⑯ビハール203.46クロー、⑰西ベンガル123.63クロー、⑱オリッサ96.98クロー、⑲東北地区42.3クロー、⑳アッサム41.48クロー、21)ヒマチャルプラデシュ37.23クロー、22)ジャム＆カシミール30.3クロー。
今回の入札結果に関して、アナリストらの意見は分かれており、一部のアナリストは高額な落札価格がオペレーターのバランス・シートに深刻な影響を及ぼすと予想、別のアナリストは、落札価格は決して途方もない額ではなく、各サークルの落札額は概して合理的と評している。