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1996-05-03 ArtNo.5906
◆<星>石油化学業界のマージン更に縮小:DBS
【シンガポール】シンガポールの石油化学業界の利鞘は製品価格の軟化と競争過熱から今後一段と縮小する見通しだ。
DBSバンクの経済研究部がまとめたシンガポールの石油化学産業に関する最新報告書によれば、昨年ピークに達した市況の次ぎのピークは99-2000年に訪れるものと見られる。エチレン価格は94-95年の間に30%下降、軟化傾向は今年も続きそうだ。アジアにおける業界の収益は94-2000年の間には9.8~10.3%の成長が見込まれるものの、2000-2005年の成長率は8.8~9.2%に鈍化しそうだ。需要の増加は見込めるものの、価格は域内の製造能力拡大と輸出ドライブの影響を受けそうだ。加えて先進国と中東には設備過剰が顕在化しており、後者はアジア市場開拓の機会を狙っている。シンガポールの主要輸出市場のマレーシアとタイは向こう2年間に石油化学基礎製品の自給が可能となり、シンガポールは両国市場を失うことになる。シンガポール石油化学業界は既にマレーシアの輸入関税と割当制度、インドネシアのプロピレンに対する20%の輸入関税及びエチレン輸入に対する20%の付加金の影響を受けており、ベトナム、ミャンマー、中国等の新市場を開拓する必要がある。この他、研究開発や高品質製品の製造に力を入れ、新ポリマーへの投資も考えるべきだと言う。(BT:5/1)
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