SEAnews 1996-06-27 ArtNo.6594

【台北】エイサーは来年は第2の家庭革命の波に乗り、ホーム・マーケットに照準を合わせる計画だ。
スタン・シー会長が同社ディストリビューター年次世界会議(22-27日)の席上語ったところによれば、ＴＶの普及は一般の家庭生活に最初の革命を生じさせたが、第2の革命では各種家電製品がグローバル・インターネットにリンクされ、ローコスト・インターネットＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)が中心的役割を担うことになる。同社の今年の予算の大部分は消費製品に投入される。ホームマーケットのトップ・エンドは既存のＰＣを受け入れる家庭から成るが、エイサーは既存ＰＣを受け入れられない広範なボトム・エンド市場に照準を合わせ、格安で、しかも特殊なハイエンド・アプリケーションに応じられるＰＣを市場に投入していく。ＰＣ伝統市場の規模は昨年の5800万台から2000年には2倍の1億台に拡大する見通しだが、ローコスト・インターネットＰＣ市場は2億台に達するものと予想される。
一方、シンガポール拠点のエイサー・コンピューター・インターナショナル(ACI)のウィリアム・ルー社長は「ＡＣＩが対象とするアジア市場の購買力は欧米ほど強力ではないが、人口はさらに大きい。このためＡＣＩはローコストＰＣにより大きな関心を有する」と語った。
エイサーは今年からインターネットＰＣ、エイサーベイシックを販売するとともに、来年初までにはエイサースターを発売する。後者はビデオ・オン・デマンド、ホームショッピング、インターネット・ブラウジングに利用でき、いずれの機種も500米ドル台。この他、児童向けに200米ドル台のエイサーキッドも市場に投入する。しかし同社は既存ＴＶ会社を買収する考えはなく、むしろこれらと戦略的提携を結んでいくと言う。(BT:6/26)