SEAnews 1995-03-04 ArtNo.727

【シンガポール】リチャード・フー蔵相は1日国会を通過した先物取引修正法案の2読に際して、「シンガポールの金融システム及びシンガポール国際金融取引所(SIMEX)がベアリングPlcの財務危機により影響を受ける恐れはない」とする一方、先物取引の監督を一層強化し、取引所の基盤を補強する方針を明らかにした。
それによるとシンガポール金融管理局(MAS)とＳＩＭＥＸは、取引所会員のリスクをより厳重に監視するため関係規則に見直しを加えるとともに、この方面の国際的権威者を取引所の顧問に招聘する。またＳＩＭＥＸ会員の本社にシンガポール事務所の監督を強化するよう求める。チーフ・ディーラーはセツルメントを手掛けず、自社取引を行う者は顧客の取引を手掛けぬ原則を徹底させる。また海外の先物市場監督機関との提携を強化する。一方、この日国会を通過した先物取引法修正案の下、顧客のために外貨のレバリッジ取引を行う者にライセンスの取得が義務づけられ、ＳＩＭＥＸ会員の財務破綻等から小投資家の利益を守る信用基金が設けられることになった。同期金は当面500万Ｓドルだが、一定期間後見直しが加えられる。(ST,BT,LZ:3/2)