SEAnews 1996-11-16 ArtNo.8397

【ワシントン】リー・クアンユー上級相は13日、シンガポール経済が来年は7.5－8％の成長を回復し、その後2000年まで同成長レベルを維持するとの見通しを語った。
この日、ＣＮＮマネーラインの生放送番組に登場したリー氏によると、同氏は当初シンガポール経済は7％台の成長を辿るものと予想したが、過去10年間には年率9％の驚異的な成長が達成された。域内経済のブームがシンガポールの経済成長を加速させたもので、シンガポール経済は、2000年以降も6～7％の成長レベル維持する見通しだ。しかし域内経済が活況を呈すなら、さらに1～1.5％上乗せされる可能性も有る。シンガポール政府は今年の経済成長率予測を8.5％から6～6.5％に下方修正したが、これはコンピューターとウエハー・ファブの過剰に伴い域内経済全体の成長が鈍化したためで、東アジアの工業生産輸出は全体で20～25％の落ち込みを見ている。
リー氏は来年9月の第15回党大会以後、中国に第4世代の指導者が登場、大部分の第3世代指導者はその地位を維持するものの、一部の70台の指導者が60台の新世代と交替すると予想した。また中台関係に触れ、リー氏が台湾人なら一国両制にしろその他の如何なる制度下にしろ、中国との統合を望まないが、今後40～50年の間に中国は経済的にも軍事的にも強国となり、その時には中国と台湾は統一せざるを得ないと語った。しかし日本統治時代に教育を受けた台湾の李登輝総統と中国現指導部の思想上の隔たりは大きく、中台関係が短期的に改善する可能性は少ないと言う。(ST,BT,LZ:11/15)