SEAnews 1997-01-07 ArtNo.8925

【シンガポール】地場ハイテク企業イノメディアは通常の国際直通電話(IDD)よりも遥かに経済的なインターネット電話製品を今年第2四半期に市場に投入する。
イノメディアのン・カイワ社長によると、新製品のインフォゲートは電話をインターネットに接続する一種の構内交換機(PABX)で、単価は1サーバー当たり2000米ドル。28.8Ｋｂｐｓ(ｷﾛﾋﾞｯﾄ毎秒)の通常のモデムを通じたインターネット通話の質は、混雑時には劣悪だが、オフピーク時には通常の電話に近いものになる。インフォゲートはＩＳＤＮモデムを使用する上、特許申請中のデジタル・コンプレッションやボイス・パケット・リカバリー技術を応用するため、通話の品質はかなり改善される。加えて電話の利用が極度に混雑した際には自動的に通常のＩＤＤコール方式に転換される。同転換に伴い通話料金は跳ね上がるが、ＩＳＤＮレートが他国に比べ高率なシンガポールでも全体としては大幅なコスト節約ができる。また日本や米国のＩＳＤＮレートはシンガポールを遥かに下回っており、これらの国ではそのメリットが一層高まる。イノメディアはビジネス市場に照準を合わせており、既に少なからぬ企業が関心を表明している。同社は今年の年商を2000万Ｓドルと見込んでいるが、その20％をインターネット電話製品の売上が占める見通しと言う。(BT:12/30)