SEAnews 1997-01-15 ArtNo.9029

【シンガポール】シーゲート・テクノロジーは13日、1億3500万米ドルを投じてアンモーキオに設けたディスク・ドライブ(HDD)工場をオプープンした。これにより同社のシンガポールにおける累積投資は11億米ドルとなった。
シーゲートのロン・バードーン重役(COO)によると、床面積100万平方フィートの新工場の製造能力は1日5万ドライブで、同社工場としては世界的にも最大。当初はシンガポールの全ての製造業務を新工場に収容する予定だったが、ＨＤＤ業界のブームと、昨年のコナー・パリファラルズの買収で、シンガポール国内の他の5工場の操業も維持されることになった。
これらの施設では、世界一の記憶容量を誇る23.4ＧＢ(ｷﾞｶﾞﾊﾞｲﾄ)のドライブやシンガポールで開発された2.1ＧＢのメダリスト2132を含む完成品の他、ディスク・メディアやプリント基板が製造され、またセールス／マーケッティング／サービス／研究開発(R&D)も手がけられている。同社が全世界に配置する10万1000人のスタッフうちの1万9400人が当地で雇用され、シンガポールは昨年12月期4四半期営業額の55％に貢献した。アンモーキオ工場は目下1日4万ドライブを製造しているが、今年末までにはほぼフル稼働する。
アル・シュガート会長によると、製品の寿命短縮と業界の競争過熱から最近完了した四半期には、かつて無い長期にわたる値下がりを体験した。公害問題から昨年11月にクローズしたウッドランズ工場は来月操業を再開する。政府系企業シンガポール・テクノロジーによるＨＤＤメーカー、マイクロポリス買収に伴う居心地の悪さは依然続いているが、全般的にはシンガポール政府のプラグマチックな政策を信頼しており、当地における同社の投資計画は影響を受けないと言う。
この日主賓を務めたゴー首相は、最近の選挙結果は、高い生活水準を維持するためには政府に強力な支持を与えねばならないことをシンガポーリアンが理解していることを立証したと指摘、政府に対する国民の支持が外資誘致の鍵になると強調した。(ST,BT,LZ