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1997-01-29 ArtNo.9211
◆＜星＞マルチメディア・チップのＳ３、アジア市場開拓に本腰
【シンガポール】米国拠点のマルチメディア・チップ・サプライヤー、Ｓ3インクは、6億1000万米ドルと見積もられる今年の同社予想売上の半ばにアジアが貢献するものと期待している。
コンピューターのオーディオ、ビデオ、グラフィック処理機能を補強するマルチメディア・アクセラレーターのサプライヤー、Ｓ3のグレイ・ジョンソン社長が27日語ったところによれば、過去数年アジアにおけるマルチメディア・チップ需要は年率100％の成長を遂げてきた。こうした成長市場の恩恵を享受するため最近台湾に地域本部を開設した同社は、目下北京とシンガポールにセールス・オフィスを設ける準備中だ。また来月は日本にＳ3ジャパンＫ.Ｋ.をオープンする。
アジア大平洋地域本部は元々香港に設けられていた。香港のセールス・オフィスは一層拡張され、同地における強力なプレゼンスを維持する。目下アジアにおける最大市場は台湾で、香港は2位。台湾では相手先商標製造業者(OEM)が続々誕生、重要な戦略拠点に成長しつつある。北京のセールス・オフィスは中国におけるＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)需要の成長の恩恵を汲み取る使命を負い、シンガポール事務所はマレーシアにおける多国籍ＰＣ製造業者の需要に応じる。
Ｓ3はそれ自身の製造施設を有せず、製造業者との戦略提携の下に自らは開発と設計に専心している。1993年にナスダック登録を果たしたＳ3の売上は1991年の330万米ドルから1995年の3億1630万米ドルに、年率122％の成長を遂げた。また1996年の年商は47％増の4億6540万米ドルだった。(ST:1/28)
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