SEAnews 1997-02-15 ArtNo.9397

【クアラルンプル】世界のトップ万年筆メーカー、Pelikan Holding AG Zugを1億4280万Ｍドルで買収したGoodace Sdn Bhdはペリカンの世界的な製造／流通業務に更に7000万～8000万Ｍドルを追加投資する計画だ。
グッドエイスのルー・フイキート重役(CEO)によると、プチョンの3.6ｈａの土地に今年内もしくは来年中に工場が建設され、年間3億～4億Ｍドルのビジネスが手がけられる。
これまでペリカンによりドイツで手がけられてきたハイ・クオリティーの包装業務は最終的にマレーシア企業に委ねられる。同企業は海外で製造されたペリカン製品をマレーシアで包装するか、マレーシアから包装材料を海外の包装拠点に輸出する。グッドエイスは既に中規模で技術的基礎も備えた包装会社に目星を付けており、6月までには準備が整うと言う。ちなみに昨年8月には株式のスワップを通じた企業買収が噂されていた。
ルー氏によれば、ペリカンは多くのハイ・クオリティーの包装を使用してきたが、グッドエイスはこれらを標準化し、マレーシアの他、中東や南米、その他の地域で包装を行う計画だ。今後毎年5000万～6000万Ｍドルの包装業務がマレーシアに移転される。ハイエンドのペリカン製品は引き続きドイツで生産されるが、ローエンド製品はあるいは中東で製造される。主要市場に近接した中東に製造／流通拠点を設けることは、コスト抑制に役立つはずと言う。
1994年にペリカン・シンガポール・マレーシアPte Ltdを買収、ペリカン製品や他の文房具のシンガポール／マレーシアにおける流通業務を開始したルー氏は昨年、ドイツとスイスで記者会見し、1996年10月24日付けでペリカンの支配権益をメトロ・グループから引き継ぐと発表した。
昨年法人登録されたグッドエイスの払込資本は3100万Ｍドル、年間営業額は5000万Ｍドル、税引き前利益は600万～800万Ｍドルだが、ペリカンの買収により、1997年度売上は4億5000万Ｍドル、税引き前利益は3000万Ｍドルに拡大する見通しだ。ルー氏は2000年までに年商を2倍に拡大する計画と言う。(STAR:2/14)