SEAnews 1997-02-21 ArtNo.9474

【クアラルンプル】マレーシアの電力会社トゥナガ・ナシオナルBhdＮ(TNB)は、子会社を設立して発電事業を分離独立させ、自らは送電／配電ビジネスに専心する計画だ。
ＴＮＢのアハマド・タジュディン会長が19日明らかにしたところによると、新子会社は数ヶ月以内に設立される。当面ＴＮＢの完全出資となるが、政府は他社にも出資を認める可能性があり、また将来子会社自身の判断でクアラルンプル証取(KLSE)に上場する可能性もある。
ＴＮＢはこれにより電力の購入価格に関する交渉力を強化できる。ＴＮＢの収益は独立電力供給業者(IPP)からの電力購入コスト上昇の影響を受けている。消費者向け電気料の引き上げを回避するため政府とコスト問題を協議している。しかしＴＮＢの収支均衡策に関してはまだ政府に報告書を提出していない。昨年8月の半島マレーシア全土にわたる停電以来、同社はこの種の事故を再発させぬよう対策を講じているところで、現状では電気料の値上げを政府に要求できる立場にない。
また5年前に立案された計画に基づく送電網のアップグレードにも見直しを加えており、電力供給の拡張を実際に必要としている地域に重点をおく方針だ。また新資金調達のための社債発行計画を数ヶ月以内に発表すると言う。(NST,MBT,STAR:2/20)