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1997-03-04 ArtNo.9599
◆<星>モービル/エクソン、揃って石化計画実行か
【シンガポール】モービルとエクソンが、別個に計画する石油化学コンプレックス事業が、共に実行される雲行きだ。
両社の事業化調査は1、2ヶ月以内に完成する見通しだが、最近の両社の動きから見て両プロジェクトが同時に実行される可能性が高まっている。両社は共に2001年の稼働を目指しており、もし同時に実行されれば、シンガポールのエチレン製造能力は今日の96万5000トンから200万トンに倍増する。
モービルの新プラントは年間エチレンを80万トン、ポリプロピレンを30万トン製造する能力を有し、エクソンの新プラントのエチレン製造能力は年間50万トンとされる。
エクソン幹部は米国の専門誌ケミカル・アンド・エンジニアリング・ニュースに、事業化調査は今春完成する予定で、実行の可能性は高いと語っている。それによると、既に石油化学製品の潜在バイヤーとの仮契約も結ばれている。消息筋によれば、エクソンは先月ハイパワーのプロジェクト・チームを組織しており、これは計画が次の段階に入ったことを示していると言う。モービルも下流部門顧客との交渉を開始しているようだ。
一方、ペトロケミカル・コーポレーション・オブ・シンガポール(PCS)の第2コンプレックス(PCS2)も近く稼働する予定だ。2000年前後に訪れる石油化学市況の次ぎのピークに乗り遅れまいと少なからぬアジア諸国が新プラントの稼働を予定しており、設備過剰の恐れが高まっているが、エチレン年産能力51万5000トンの第2コンプレックスを稼働させるPCSのオカダ重役(MD)は、競争は高まる見通しだが、今年も好業績を実現できると自信を表明した。業界観測筋もシンガポール石油化学業界はその高度に総合化した構造と強力な政府の支持の下に、周期的な景気の変動を乗り切ることができると評している。(BT:3/3)
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