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1997-03-12 ArtNo.9705
◆<星>IPC、韓国子会社の抹消等でS$2400万損失
【シンガポール】地場パソコン(PC)メーカー、IPCコーポレーションの昨年の業績は、韓国子会社の財務破綻に伴う4550万Sドルの帳簿抹消がたたって2390万Sドルの純損失を記録した。
特別項目の損失を算入する以前の営業利益も、前年の5260万Sドルから74.3%下降し、1350万Sドルにとどまった。特別項目を算入後の純損失は有る程度予想されていたが、3750万Sドルの特別項目損失は予想以上のもので、フランス企業グループ・ブル権益売却に伴う2180万Sドルの利益があったことも考えれば、韓国子会社事件以外に1380万Sドルの特別項目の損失が記録されたことになる。しかしIPCのパトリック・ギャム会長はドイツのCeBIT97国際技術展に参加しているため、同会長のこの点に関する説明は得られなかった。
アナリストは昨年下半期の6450万Sドルの売上にもショックを受けている。同額は7億3840万Sドルの上半期の売上の10分の1にも満たない。景気の後退が有ったにしても、一般に下半期の売上は上半期を上回るのが常だが、某アナリストは「クリスマス・セールは一体どこに行ったのか」と疑問を呈している。通年の営業額は結局8億190万Sドルと、48%の下降を見た。
疑問の中心は、IPCはニッチ・マーケットを見出し得るかと言う点で、アナリストの1人は、「IPCの中核はPCビジネスであることは明らかだが、中核ビジネスの不振を補う何らかの新たなニッチを見出す必要がある」と指摘した。しかしギャム会長はステートメントの中で、「IPCは中核ビジネスに一層力を入れる」としている。同氏によればテレコミュニケーショ製品への注力とPCビジネスの再編により、業績を改善できると言う。(ST,BT,LZ:3/11)
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