SEAnews 1997-03-19 ArtNo.9795

【シンガポール】シンガポール・テクノロジーズ・エアロスペース(STA)は、昨年度2780万Ｓドルの純益を計上、前年の4830万Ｓドルの損失から、鮮やかな黒字転換を達成した。
ブン・スワンフー社長によると、好業績には、商業用航空機の保守／分解修理ビジネスの改善が貢献したが、この他、米国におけるマーケッティング活動も奏功、フェデラル・エクスプレスやノースウェスト航空が新たに顧客に加わった。
1996年度営業額は5億2340万Ｓドルと、前年比9％アップした。ちなみに1995年の赤字には上半期の4720万Ｓドルの在庫抹消が響いた。昨年は1労働時間当たりの収入が前年の40米ドルから45米ドルに改善、今年は更に50米ドル台に達するものと見込まれている。商業用航空機の保守／分解修理ビジネスは周期的な低迷期を乗り切り、向こう3年は活況が見込まれている。ＳＴＡはまた、中国(ｴｱﾊﾞｽA318製造合弁)／フィリピンにおける他社とのタイアップを計画している。フィリピンでは国内線運航会社エア・フィリピンの権益買収交渉が進められているが、詳細はまだ詰められていないと言う。
アナリストはＳＴＡの昨年の純益予想を当初の平均1820万Ｓドルから2000万～2500万Ｓドルに上方修正していたが、実際の業績は更に良好なものとなった。アナリストは今年の純益は4000万Ｓに達する可能性もあるとしている。(ST,BT:3/18)