SEAnews 1997-03-19 ArtNo.9798

【シンガポール】リー・クアンユー上級相は、マレーシアとの間の外交問題に発展した野党議員候補タン・リャンホン氏との名誉毀損訴訟法廷宣誓書の中のジョホール州の治安に関わる字句を削除するよう同相の代表弁護士に指示した。
リー上級相が17日発表した声明によれば、マレーシアの政府指導者は、マレーシア国民の名誉を毀損する内容を削除し、法廷宣誓書にとどめぬよう希望している。リー氏は既にマレーシア国民に無条件で謝罪することを表明しており、この点に関しても代表弁護士に関係する字句の削除を指示した。しかしながら、一旦法廷に提出された宣誓書の内容は、法廷の承認を得る前に変更を加えることはできない。リー氏の代表弁護士は、次回公判の際に関係申請を提出すると言う。
リー氏の以上声明に関してマレーシアのアンワル副首相は、前回の声明に比べ明らかに積極的と評価、マレーシア政府は定例閣議の席で、リー氏の最新の声明内容を他の関係する課題とともに検討すると語った。またマハティール首相はこの日、マスコミの質問に対して定例閣議で同問題を協議するまでは、今後は如何なるコメントも行わないと語った。
一方、リー上級相は18日、前日の華字紙の報道内容に触れ、代表弁護士には関係する字句の削除を求めただけで、宣誓内容を取り消す訳ではないと改めて声明した、(ST,BT,LZ:3/18)