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2019-07-10 ArtNo.46532
◆パキスタンのモディ・ジレンマ




【イスラマバード】モディ首相の先月のインド総選挙における劇的勝利により、パキスタンのインドとの緊張関係は大幅に緩和された。
 イスラマバードの戦略的計算に対するインドの懸念は、正面から向き合う必要がある。何故なら最近、ジャム&カシミール州プルワマ郡で発生した事件で極限に達した両国間の敵意の現状が、今後5年間も持続することは許されないからである。
 注:パキスタンに拠点を置くイスラム過激派組織『ジェイシモハメド(Jaish-e-Mohammed)が2019年2月14日にジャム&カシミール州プルワマ郡で実行した自爆攻撃によりインド中央警察予備隊員(CRPF:Central Reserve Police Force)37人以上が死亡した。
 インドにおける過激派の台頭は、暴力的非国家主体の活動と相まって、インド - パキスタンの両国関係に新たな不安定要因をもたらした。パキスタンは、国民的合意に立脚した一貫した長期的対インド政策を追及し、展開せねばならない。この政策の基本的な目的は、インドの戦略的空間からパキスタンを害する要因を除くとともに、相互利益に資する機会を開拓することである。

○『無関与』




 イスラマバードには基本的に『無関与(disengagement)』、『選択的関与(selective engagement)』、そして『制約(constrainment)』と言う3つの選択肢がある。
 『無関与』は、パキスタンが敵対的隣国との関係を最小限に抑え、ニューデリーがイスラマバードに対する戦略的姿勢を変えない限り、深刻な膠着状態から抜け出すことに関心を示さないことを意味する。この政策は、世界的にイスラマバードの政治的孤立を加速させるだけであり、イスラマバードは無責任で、異常な国家であると言うニューデリーのプロパガンダを助けるだけであることから、望ましくも実行可能でもない。

○『選択的関与』
 第二の選択肢『選択的関与』は、『包括的関与』政策からのステップダウンであり、理想的選択肢のように見えるが、インドの今日の敵意の現実からすれば実際的ではないように思われる。
 選択的関与は、『無関与』と『包括的関与』の中間を示している。『選択的関与』は、パキスタンの国家としての長期的持続可能性にとって重要な問題を解決するのに役立つだけでなく、比較的平等な立場で印パ両国のニーズに応じることを可能にする。『選択的関与』が可能かもしれない分野には、カシミール、国境を越えたテロリズム、水紛争と二国間貿易が含まれるだろう。

○『制約』




 『制約』は『選択的関与』の変形であり、イスラマバードのインドに対する防御的政策をを指している。政策オプションとしての制約の顕著な特徴は、進行中の出来事を絶えず監視し、臨機応変に対応策を講じること。
 この政策は、イスラマバードに、対インド外交の面で国際的影響力を強化するための努力を続ける一方で、インドと長期的協定を結ぶのを回避するよう求める。
 イスラマバードは、他の地域諸国例えばエネルギー需要に関してはイランとの二国間関係を発展させ、インドの拡大主義に対処する上からは、中国との関係をさらに強化し、その国際的影響力を補強することができる。パキスタンはまた、ガスや電力の輸入に関しては、中央アジア諸国との関係を積極的に開拓するべきである。トルクメニスタン・アフガニスタン・パキスタン・インド(TAPI)およびイラン・パキスタン・インド(IPI)パイプラインの建設は、優先的に推進すべきだ。パキスタンは、国際的借り入れ依存を脱却した構造的な産業成長を実現せねばならない。
 『制約』は、その過程でインドを締め出すことにより、パキスタンの公的イメージの改善を図るものであるため、慎重に採用せねばならない。その追求はインドの敵対的な反応を引き起こし、『選択的関与』面での協力を阻害する要因として働く可能性がある。
 こうしたリスクから、パキスタンはインドに対しては、『選択的関与』と『制約』の間の調整を図る必要がある。
 著者(リファート・フセイン博士)は、パキスタン国立科学技術大学(NUST)社会科学人文科学部教授兼学部長。

○パキスタンの『核開発の父』カーン氏の回顧




【イスラマバード】パキスタンの核開発の父と称されるアブドゥル・カディール・カーン氏は、このほど、友人のミュナウワー・ラナ氏のウルドゥー語の詩の英訳に添えて自身がパキスタンに移住し核開発に従事した決断は、理性ではなく感情に左右されたもので誤りであったとする回想を『ザ・ニュース・インタナショナル』紙に投稿した。以下は同回顧の抜粋。
 先週、私はアラハバードを離れてパキスタンに移住したミュナウワー・ラナから美しいメッセージを受け取った。そこには、楽園を出て敵意に満ちた無法地帯に投げ出された難民の思いが記されており、まるで私自身の悲哀が、投影されているようだった。あまりにも私の状況に似ていたので、何度も読み返し、目を閉じて、75年前を回想した。




 私はブットの懇請に加え、パキスタン軍の1971年の不名誉な敗北と降伏を目にしたことに動機づけられ、パキスタンに帰国するため、教授の地位が約束されていたにも関わらず皆から尊敬され、高給を得ていた職を捨てる決意をした。私は、核開発計画を担当した後、私と妻が共同で下したこの決断が、理性的判断ではなく、感情に左右されていたことにすぐ気付いた。私と家族はこの決断に莫大な代償を支払った。
 私たち、すべての献身的なエンジニアや他の人々は、かくも長い間、一心不乱に勤勉に働き、家族の生活も犠牲にして多くの代償を払ってきたにも関わらず、後には、その中の多くの者が独裁者とその郎党の手により、自由を剥奪され、裏切り者の汚名まで着せられた。今日でさえ、我々の努力から最も恩恵を受けながら、それを認めず、我々全員に汚名を着せることに積極的に参加した者達に対して、私は憤激を覚える。
【ニュースソース】

Pakistan’s Modi dilemma

Nostalgia

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