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2019-12-10 ArtNo.46652
◆政府の無能を隠す内閣改造




【カトマンズ】シェイクアップは、主に二つの理由で避けられなくなった。権力の行使に関するK.P.シャルマ・オリ首相の独占に対するネパール共産党(NCP:Nepal Communist Party)のプラチャンダ・プシュパ・カマル・ダハル共同議長の不満に対処することと、多数派政府の惨憺たる業績を隠すことだ。
 ダハル議長は、連邦議会の現在の5年の任期の半ばに、オリ首相がその地位を彼に引き渡すことに書面で同意したと公言し始めた。しかしエグゼクティブ・チェアマンシップを認めることによりダハル議長の不満をなだめると言うオリ首相手管は、今後3年間のあらゆる刺激物の除去に効果を破棄するだろう。それに反して、ダハル議長の肩書きの変更は、如何なる意味合いから言っても、彼が国政にその政治力を振るう上で根本的な違いをもたらすことはほとんどない。第一に、普遍的経験に照らして、定期的な選挙が終わって政府が形成されると、与党自体の役割はほとんどない。第二に、ネパール自身歴史は、異なる二人の指導者がそれぞれ党と政府を運営するのは常に自殺行為であることを示している。第三に、共産主義のイデオロギーと権力文化は、党と政府の両方を常に支配する絶対的リーダーシップのみを認めている。言うまでもなく、国の資産を自由に用い政府を率いる人物は、如何なる党の党首よりもはるかに強力である。これらすべての現実は、ダハル議長が苦情発生機以上のものにはなり得ないことを示している。今のところ、ダハル議長は、統一NCP内における自派の影響力の弱さに照らして、現状を受け入れたようだ。
 オリ首相の内閣改造の理論的根拠は、ソーシャルメディアにより厳しく問われてる。実際、オリ首相は政府の惨憺たる業績を釈明するためスケープゴートを必要としていた。経済はボロボロで、ほとんど回復不能な状況にある。与野党は一緒になって所謂『移行期正義(transitional justice)』のアジェンダを棚上げした。国家の政治システムとしての連邦主義は断片化され、機能不全に陥っている。また、大規模な腐敗により、重要政策の立案、政策の決定、プロジェクトの実施等の機能は、おしなべて麻痺している。

【ニュースソース】

Prime Minister has used a cabinet reshuffle to mask his government’s incompetence

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