SEAnews 2016-02-21 ArtNo.45695

【ニューデリー】インド政府は9日、インド電気通信監督局(TRAI:Telecom Regulatory Authority of India)が各種サービス業者による『データ・サービス』に対する『差別価格(discriminatory pricing／differential pricing)』を禁止することを提案したのに伴い、フェイスブックの『フリー・ベーシックス(Free Basics)』を認めない方針を明らかにした。
　ラヴィ・シャンカル・プラサード通信情報技術相がヒンドゥー・ビジネスライン紙に対し、「データ・サービスに対する差別価格は、フェイスブックのフリー・ベーシックスであろうが、他のモデルであろうが、単刀直入に言って認められない。私は国会や様々な公開フォーラムの席上、この点を表明しており、ナレンドラ・モディ首相に率いられる政府は表現の自由、ソーシアル・メディアやインターネット上の意見を全面的に尊重する」と語った。それによると、インド政府はデジタル・インクルージョン(全ての人々がＩＴの恩恵を享受できるようにする取り組み)を志向しており,そのような(差別価格のような)押しつけが、許容される余地はない。同相は「我々が『デジタル・インディア』イニシアチブを全国的に展開し、ナレッジ・エコノミーを創出する技術で全国民をパワーアップすることに全力を傾注している今､その種のモデルは決して許容することはできない」と指摘した。
○インドで躓いたフェイスブック、他の市場に影響波及も

【シンガポール／ムンバイ】サービス料を限りなくゼロに近づけるペアドバック・フリー・インターネット・サービス(pared-back free Internet service)を実質的に禁止すると言うインド政府の方針は、フェイスブックのインド・ビジネス・プランにとって甚大な打撃となっただけでなく、他の市場当局がオンライン・アクセス規制に乗り出す呼び水になりそうだ。
　業界アナリストらは、インド当局が、異なるWEBサイトへのアクセスに対する差別価格の採用を禁止する新規則を導入する中で、フェイスブックがそのインド・ビジネス戦略に見直しを強いられるものと見ている。経営コンサルティング会社A.T.カーニー・シンガポール事務所リード・アナリストのナビーン・メノン氏は「フェイスブックにとってこれは、大きな挫折といえる。フェイスブックのデジタル・インクルージョン・プラットフォーム『Internet.org』を成功させる上でインドが重要な市場の一つと言うだけでなく、他の市場におけるユニバーサル・アクセス・イニシアチブに対しても負の波及効果を及ぼす恐れがある」と指摘した。
【ニュースソース】

Free Basics model not acceptable: Prasad

Facebook's India stumble could embolden other regulators

Differential pricing for data services not acceptable: Prasad

Net Neutrality: Trai order gives start-ups premium relief

Net Neutrality: Will not give up on connecting India, says Mark Zuckerberg

Focus now on key concerns at core of net neutrality debate, says Trai chairman RS Sharma

Adopt open source for connectivity: TRAI

Trai asks operators to adopt open standards

Net Neutrality establishes India's maturity, says Prasad

Telcos rejig tariff plans to comply with TRAI order

○世界は一つ：
The aim of SEAnews

The aim of SEAnews、SEAnewsの新コンセプト、国境のない一つの世界を目指します。

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