SEAnews 2018-12-07 ArtNo.46469

【スリナガル】ジャム＆カシミール州のサムヤ・パリ・マリク知事(Governor)は１１月２１日夕刻、州議会の解散を宣言した。これはインド人民党(BJP:Bharatiya Janata Party)と人民民主党(PDP:People's Democratic Party)の連立政権崩壊とそれに伴う州知事による統治への移行の５ヶ月後に生じた。
　州議会解散に関する声明は、PDP総裁のメボーバ・マフティ前首席大臣がジャム・カシミール民族協議会(NC:National Conference)と国民会議派の支援の下に新政権を組織する要求を記した書簡を知事に提出したとツイートした数分後に知事オフィスにより発表された。
　知事の同決定は、ライバル同士のPDPとNC、そして国民会議派が、取り分けPDPとNCはこれまで常に角を突き合わせて来たが、志を同じくする世俗主義政党と大同団結する計画を発表すると言うハイボルテージ・ドラマの終わりになされた。
　ジャム＆カシミールの元次席検事は、州議会の抜き打ち解散(surprise dissolution)は違憲と語った。しかし、州政権を樹立するため国民会議派と連立を組むジャム・カシミール民族協議会(NC:National Conference)と人民民主党(PDP:People's Democratic Party)は、こうした動向に満足している。何故なら、解散は事実上、BJPが企図するサヤド・ローンに率いられる政権樹立を阻止し、失地を回復する時間を稼げるからだ。

　ニューデリーのジャーミア・ミリア・イスラーミア大学博士課程後期学生のサムリーン・ムシュタク女史は、この記事の中で、今回のエピソードを１９４７年以来のジャムとカシミールの歴史を背景に分析、カシミールの歴史は、『誰が政権を握るかに関わらず歴代連邦政府の干渉により特徴づけられる』と指摘している。彼女はさらに、ニューデリーの政治ゲームにあまりにも頻繁に操られて来たPDPやNC等の政党が、日に日に政治的に疎外されつつある現状にハイライトを当て、「カシミールの根本問題に対応すること無しには、如何なる政策もカシミール全体の状況に積極的に関わることはできない」と警鐘を鳴らしている。

【ニュースソース】

Dissolving the J&K Assembly - A Continuing Political Farce

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