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イエスの十字架計画(2)
「私があなた方と話せる時間はもう僅かだ。この世の君はそこまでやって来ている。この世の君と私の間には何の関わりもないが、世界は私が父を愛していることを、私が父の命(めい)をただひたすら実行して来たことを知らねばならない。」(ヨハネ伝14:30-31)
ヨハネとイエス

父ヨセフの死後、母親が再婚するまでの間、農園や葡萄酒工場、あるいは建設現場等で日雇い労働者として働き、幼い弟妹や母親の生活を支えたイエスは、その後洗礼者ヨハネの宗教改革運動に加わったものと見られる。
イエスにとってヨハネは母方の従兄弟で、2人の青年はともに深い宗教知識と思想を備えていたが、そのスタイルや性格は、全く異なっていた。
洗礼者ヨハネは荒野で蜂蜜とイナゴを食べ飢えをしのぐ隠遁生活をおくったが、彼の下には常にその徳を慕う多くの青年や宗教指導者が集った。
これに対してイエスは「あれは食をむさぼる者、大酒を飲む者、また取税人、罪人の仲間だ(マタイ11:19)」と評されるほど、好んで宴席に参加した。イエスはこうした宴席において瓶の水を葡萄酒に変える(ヨハネ2:3-11)と言った余興を演じただけでなく、足萎えを立たせ、盲人の目を開かせ、死人を蘇らせると言った奇跡を行ったとされる。(マタイ11:5)
イエスが行った数多くの奇跡は大衆を動員する力になった反面、知識階級や宗教指導者の反感を買う結果を招いたが、そうした際に、ヨハネは常にイエスをかばい、反感を和らげる役割を果たした。
ヘロデ王家

当時のイスラエルは、ローマの力をバックにハスモン朝に取って代わったヘロデ大王の3人の息子、ヘロデ・アルケラオス、ヘロデ・フィリッポスおよびヘロデ・アンティパスが統治していた。ヘロデ大王はソロモンの時代を上回る大神殿を建て名声を得たものの、ハスモン朝によってユダヤ教に改宗させられたエドム(イドマヤ)出身だったため、生粋のユダヤ人、取り分け宗教界から軽視されていた。加えてヘロデ大王はハスモン朝の王族や、宗教を司るレビ族を弾圧したため、ヘロデ王家と宗教界の関係は悪化した。その後、ヘロデ大王の長子、アルケラオスが失政を重ねると、ローマはこれを解任、総督を派遣し、ユダの地を直轄領とした。
ヘロデ王家とレビ族を初めとする宗教界は水と油の関係にあり、統率力が低下したヘロデ王家と、徐々に直接統治に転換を図るローマ総督府の間にも疑心暗鬼が存在した。
ヨハネの捕縛
こうした中でヨハネとイエスは、ヨシヤ王に倣った宗教改革を行い、イスラエルの再建を目指したものと見られる。知識階層に多くの支持者を有するヨハネと、大衆動員力を有するイエスが手を結んだことで、当初二人の宗教運動は急速に拡大したが、ヨハネはヘロデ・アンティパスに捉えられ、処刑された。
ヨハネの啓示

ヨハネが捕らえられた後、散り散りになったヨハネの弟子を糾合し、新教団を再建したイエスはヨハネが目指した宗教改革を引き継いだものと見られるが、ヨハネの後援を失ったため、知識階級や既成宗教界の反感を買い困難に直面したようだ。こうした状況を獄中で伝え聞いたヨハネは直ぐに使いを送り、「来るべき方はあなたなたではないのか。それとも、ほかにだれかを待つべきなのか(マタイ11:3)」と問わせた。このヨハネのこの啓示により、イエスはメシアとして十字架にかかる決意を固めたようだ。
贖罪と再臨
メシアの処刑により、イスラエルの罪が贖われ、メシアの再臨により、イスラエルも再興されることを予言した、ヨハネは、当初は自らメシアの役を務めるつもりだったものと見られる。しかし自分と同じレビ族出身(ルカ伝によれば、ヨハネの母エリザベトとイエスの母マリアは親戚だった)で大祭司とも親交を有し(ペテロは大祭司と親交のあったイエスの弟子の仲介で大祭司の屋敷に潜り込み、サンヘドリンによる審判のもようを目撃したことが、ヨハネ伝に記されている)、ローマ人の信者も有するイエスこそ適役と考え、イエスに後事を託したものと見られる。
過ぎ越しの祭りの前日
過ぎ越しの祭りの前日に十字架刑に処せられると言うイエスの計画は、サンヘドリンの主立った議員やファリサイ派のみならず、大祭司やローマ総督の支持も得、ほぼ完璧に実行された。ヨハネ伝の記述によれば、イエスは十字架にかかる数ヶ月前から準備を整えており、大祭司カイアファはサンヘドリンにおいて「あなたがたは、何もわかっていない。ひとりのものが人々に代って死ぬことは、国全体が滅びるよりはましだということを、イエスは国民のために死ぬだけでなく、散在している神の子らを一つに集めるために、死ぬことを考えてもいない」とイエスの計画を説明、議員らに支持を求めた。(ヨハネ11:49-52)。
国王/大祭司/ローマ総督とのコラボレーション

捕縛されてから2日足らずの間に、大祭司、サンヘンドリン、国王、ローマ総督の取り調べと裁判を受け、刑の執行後埋葬まで行われたことから、大祭司、サンヘドリンの主要メンバー、国王、ローマ総督の間に事前の調整が行われていたことは明らかである。
電話もない時代に真夜中に突然サンヘドリンの議員を招集したり、過ぎ越の祭りの前、正味1日の間に大祭司、ローマ総督、国王等が関わる取り調べや裁判の手続きを全て終え、日暮れ前(過ぎ越の祭りの前日は日暮れ後に労働することを禁じられていた)に処刑と埋葬まで完了させるのは、事前にスケジュールの調整が行われていたとしても至難のワザと言える。たとえ大祭司やサンヘドリンの要求が有ったとしても、真夜中にローマ総督や国王が一介の罪人の取り調べを行うなどと言うことは通常ならあり得ない。それをやり遂げたイエスの超人的行動力やイエス教団の人脈もさることながら、ヨシヤ王の宗教改革同様、国家の存亡をかけた政治的、外交的配慮が、背後に存在したことが窺える。
霊と誠
もし大祭司、国王、ローマ総督の中の1人でも、協調することを拒むなら、計画は実現しなかったろう。イエスはこれらの人々に、イエスの計画(あるいはヨハネが大祭司カイアファらと立てた計画)が自分たちにとって都合がいいと信じさせることに成功したのである。その鍵は、ユダヤ教の教義を「霊と誠」に集約したことである。イエスは「神とは霊である」と言い切っている。それをエホバと呼ぼうがヤハウェと呼ぼうが、アラーと呼ぼうが、あるいは仏性と呼ぼうが自由である。新約聖書成立の過程で、エホバ(ヤハウェ)と言う呼称を用いることが避けられ、神や主と言う一般名称に改められたのは、そのためと見られる。
最後の晩餐の席で、イエスは「それは真理の御霊である。この世はそれを受け入れることができない。なぜならそれは見ることも、知ることもできないからだ。しかしあなたがたはそれを知っている。なぜなら、それはあなたがたと共におり、またあなたがたのうちにいるからである」と説いている。(ヨハネ14:17)
この世にあっては、真理を掴むことはできない。真理は時々刻々変化する生き物であり、たとえ掴んでもそれは真理の残影であって最早生きた真理ではない。それではどうしたら真理に巡り会うことができるのか、それは真理の御霊と一体になることである。つまり神と一体になり、自分(イエス)が行ったと同様に神の意志をこの世に実現することであるとイエスは説いている。
大反乱勃発

イエスの処刑後、ローマの支配に抵抗する反乱が生じたため、当初の計画は完全に崩壊したが、イスラエル国内では十二使徒を中心とするグループが、また国外ではパウロやバルナバに率いられるグループが運動を継続したため、イエスの教えは、その後ローマの国教になり全世界に伝えられた。
最後の晩餐の席でイエスは最後にこう語っている。「私があなた方と話せる時間はもう僅かだ。この世の君はそこまでやって来ている。この世の君と私の間には何の関わりもないが、世界は私が父を愛していることを、私が父の命(めい)をただひたすら実行して来たことを知らねばならない」(ヨハネ14:30-31)と述べている。
自分が去った後に、この世の君、すなわちサタンが支配する時代がやって来ることを予言したイエスのこの言葉には、大反乱が生じた後、ローマ軍により神殿もエルサレムも完全に破壊されたのを目撃し、自分自身煮えたぎる油で釜ゆでの拷問を受けたヨハネ伝の著者の思いが投影されている。
イエスがその身を犠牲にして罪を贖い救済しようとしたイスラエルは完全に消滅してしまった。イエスの犠牲は無駄だったのか。いやそんなことはない。なぜならイエスは神を愛し、神の意志をひたすら実行したからである。
神は霊であるが、霊には同時にサタンと言う側面も存在する。しかしイエスはサタンとは全く関係がないため、サタンの支配する時代がどれほど続くかは、分からない。とは言え世界は神の意志をひたすら実行した自分を信じてこれから到来する苦難の時代を乗り切らねばならないとイエス(あるいはヨハネ伝の著者)は述べているのである。(回光庵返照:2010/06/12)

『聖霊のバプテスマ』とは一体何か
ヨハネ福音書の弁証法に従うなら、
【テーゼ】  『人は、人の子の証しを受け入れ、聖霊のバプテスマを受けることにより永遠の命を得られる(ヨハネ5:24)』。
【アンチ・テーゼ】  しかし、『地上の人間は、決して天から来たものの証しを理解できない(ヨハネ3:32)』。
それでは、地上の人間はどうして永遠の命を得られるのか。
【ジン・テーゼ】  『地上の人間は始めに神と共にあった言葉(ヨハネ1:1)に立ち返り、神が全き真理であることを自ら覚知すればよい(ヨハネ3:33)』。
文益禅師は「お前は慧超だ」と答えることにより、慧超自身の内に秘められた『真の自己(声前の一句)』を突きき付けたのである。(キリスト教の起源p.155)
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