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『ユダヤ教の誕生と東方伝播』スライドショー第1話:回光返照

<スライドショー第一話>
拙著『ユダヤ教の誕生と東方伝播(キリスト教の起源)』の紙表紙版をアマゾンを通じ、日本語英語で発売致しました。中国語版の発売も鋭意準備中です。電子版『契約の民の流浪史(キリスト教の起源)』と合わせてご一読頂ければ幸いです。
拙著は、SEAnewsに投稿した私の雑感をまとめたものです。ちなみにSEAnewsは暫時休刊し、目下のところ、拙著の広報と内容の深化に専心しています。

ユダヤ教誕生の秘話
ところで、ユダヤ人によるカナン征服は、主に古モンゴロイド系のエフライム族とマナセ族により実行され、モーセの出エジプトとの間に数世代の時差が存在することを、旧約聖書は示唆しています。
興味深いことに日本の皇室は、日本列島に到来したエフライム族とマナセ族の血統を引いているようです。これが私の本の主な内容です。
父なる神アラー

東方キリスト教会の始祖とされるトマスは東方に伝道しアッシリアからインド、そして北京にまで至り、イエスの言行録、『トマス福音書』を遺しました。
イエスは生前アラム語を話していたようですので、彼は神をアラーと発音していたものとみられます。アラム語のユダヤ方言、つまりヘブライ語ではヤーウェとなるようです。ムハンマドは『トマス福音書』を通じてユダヤ教やキリスト教に接し、アラーに帰依するイスラム教を興したものと思います。

対一説
『トマス福音書』のイエスは、聴衆を本来の自己に立ち返らせるために一刹那の機会を捉えて一つ一つの言葉を発しています。雲門禅師は、これを『対一説』と表現しました。
臨済禅においては、学人に参禅する際、課題を与えます。この課題を公案と言います。学人は一人づつ師家の部屋に呼ばれ、公案にたいする回答を示します。この回答を見解(けんげ)と言います。
『トマス福音書』は正に臨済宗における公案録そのものです。そして拙著はイエスが人類に遺した公案に対する私の見解です。
先のものが、後になる

イエスは福音書の中で『多くの先のものは、後のものになるであろう』と述べています。日本語版『トマスによる福音書』の著者、荒井献氏によると、この言葉はいわゆる『飛び言葉(flying logition)』としてそれぞれ異なる文脈で用いられています。『マルコ福音書』や『マタイ福音書』では、来るべき終末には、価値観が逆転することを示唆していますが、『トマス福音書』は一歩踏み込んで、真に『生きる』ことを欲するなら、原初に立ち返るよう求め、そうすれば、ありふれた日常的なものの中に『御国』を見出すことができると説いています。
回光返照

日本曹洞宗の始祖道元禅師(1200-1253)は、『普勧坐禅儀』の中でこの道理を『回光返照の退歩を学すべし』、そうすれば『身心自然に脱落して本来の面目現前せん』、つまり草木国土が悉皆成仏し、御国が現前すると説き明かしました。
臨済宗の開祖臨済義玄は次のように説いています。「汝、言下にすなわち自ら回光返照して、さらに別に求めず、身心の祖仏と別ならざるを知って、当下に無事なるを、まさに得法と名づく。」(臨済録)

『聖霊のバプテスマ』とは一体何か

ヨハネ福音書の弁証法に従うなら、
【テーゼ】 『人は、人の子の証しを受け入れ、聖霊のバプテスマを受けることにより永遠の命を得られる(ヨハネ5:24)』。
【アンチ・テーゼ】 しかし、『地上の人間は、決して天から来たものの証しを理解できない(ヨハネ3:32)』。
それでは、地上の人間はどうして永遠の命を得られるのか。
【ジン・テーゼ】 『地上の人間は始めに神と共にあった言葉(ヨハネ1:1)に立ち返り、神が全き真理であることを自ら覚知すればよい(ヨハネ3:33)』。
文益禅師は「お前は慧超だ」と答えることにより、慧超自身の内に秘められた『真の自己(声前の一句)』を突きき付けたのである。
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